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2013.10.11 スペースインベーダー生みの親、西角友宏氏の単独インタビューを敢行!

スペシャルインタビュー!スペースインベーダーの生みの親 西角友宏

01:35周年を迎えるスペースインベーダー、まだまだ進化し続けていますが、どのように見ていらっしゃいますか?

西角:スペースインベーダーを出した後は、私自身がプロデュースしたものも含めて、3Dにしたり、ちょっとキャラクターを変えたりした作品が続いたんですよね。正直、あまり『進化』しているとは思えず、『進歩』程度かな、と感じていました。進化たなと感じたのは、スペースインベーダー インフィニティジーン(以下、“インフィニティジーン”)を目にしたときですね。ゲーム性は違いますが、雰囲気やキャラクター、醸し出すイメージというか世界観はまさにスペースインベーダーが進化したものだなと。

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インフィニティジーンが出て、一段変わったかなという気がしました。しかも面白かった。 キャラクターもそうだけれど、音楽がすごかったですね。 当初は、ゲーム音楽と言えば単純なメロディーで、版権のないような音楽をちょっと使ったり、というレベル。本格的にオリジナルの曲を使い始めたのは、ZUNTATAが誕生してからでした。 インフィニティジーンの小塩さん(タイトーサウンドチーム ZUNTATAメンバー:インフィニティジーンやグルーヴコースターのサウンドを担当)の曲は好きですね。彼からCDをもらって、イヤホンで聞いてました。

02:一番思い入れのあるゲームは何でしょうか?

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西角:スーパーファミコン版のスペースインベーダーです。ファミコンの時代はハードの制限があって、やりたくともオリジナルのスペースインベーダーを忠実に表現できなかった。それがスーパーファミコンで実現できました。
私のチームの中に、ものすごくこだわるスタッフがいて。石田さん(インフィニティジーンやグルーヴコースターのゲームデザイナー)みたいに。
ファミコン版を発売したときは、「オリジナルと違う」とユーザからクレームがきたこともあったのですが、スーパーファミコンのときはこなかったですね。私よりもスペースインベーダーを知ってるんじゃないかっていうくらい、詳しいスタッフが担当しましたから(笑)。


03:もし今、「当時のスペックでゲームを作ってください」といわれたら、どんなゲームを作りますか?

西角:作れるかどうかわかりませんが、作ってみたいなと思っていたゲームはあります。
逆転の発想というか、プレイヤーがインベーダーになって、指示して操って地球を攻めるというゲームを作ってみたかった。当時そんなことを考えていたんですよ。
でもハードのスペックが足りなくて。今はタッチパネルだし、できるんじゃないかな。作ってみたかったですね、そんなゲームを。

04:今の技術者や開発者に望むことは?

西角:ゲームを遊ぶ人は多いですよね。遊ぶときは、1ゲーマーとなってゲームに夢中になる人が多いと思いますが、ゲームに“遊ばれている”人が多いように見受けます。ゲームを遊ぶときは『研究』というスタンスを忘れないで欲しいですね。
もちろん、ゲームを遊ぶのは面白いのだろうけれど、ゲームを『遊ぶ』よりもゲームを『作る』方がもっと楽しいんだ、というのを味わって欲しい。開発の人にはそう言いたいですね。最近そう感じています。 石田さんなんかは、ゲームを作る方が楽しいと感じている人ですよね。それを心得た上でゲームを遊んでいると思います。石田さんをお手本にして欲しいですね(笑)。

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ゲーム屋はゲーマーにならないこと。それをやる時間があるんだったら、映画を観るとか、ファッションに興味を持つとか、音楽を聴くとか別のことをしたらいいと思うんですよね。 その分野だけじゃなくて、いろんな分野から吸収することって大事です。
ゲームばかりやっていると同じようなゲームばかりできてしまう。ヒットしたゲームは誰もが遊んでいるから、もしゲームを遊ぶんだったら、むしろダメなゲームをやってみるとか。ヒットしなかったようなゲームにも、面白いものを発見したり、何か得るものがあるかも知れないですよね。

05:35年連れ添ったスペースインベーダーとは、西角さんにとってどういう存在でしょうか?

西角:そうですね、若い頃はそういう風に思わなかったのですが、ここ10年くらいでしょうか、最近こうしてみなさんにいろいろ聞かれる機会が多くて、語っていく中で「結構いいものができたかな」という気持ちになってきたのは。本当はもうちょっと凝ったゲームが作りたかったのですが、あれはあれでよかったのかなと今は思っています。
ゲームにはインベーダーが55匹いるのですが、はじめは55匹を10匹ずつ連動して動かしたかったんですよ。現状は1匹ずつ動きますが、あれは処理能力が低かったせいなんです。あれしかできなかったんですよ。本当は「ずくっ、ずくっ」とまとめて動かしたかったのですが、ハード側にあれだけの画像を一度に動かす能力がなかった。しょうがないから1個1個順番に動かしていくしかなかったのです。

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もっとビットがあって、エッジがとれて立体を表現できていたら、全然違うものができていたでしょうね。実際、当時はもっとリアルに表現したものを作りたかったですし。
あの頃はメモリが少ないから、プログラマーはその制約の中でなんとかやろうと努力したんです。1個1個のメモリを大事にしてプログラムを組んでいった。無駄がないよう、1つでも2つでもけずって、洗練して。メモリがふんだんにある今とは作り方が違いますよね。
だからこそ、スペースインベーダーは「完成されたゲーム」と評してもらっているのかも知れませんね。限られた中でやったというのが評価されたというのもあるかな。どのドットが欠けてもダメだった、そう思います。


インタビューを終えて.....

西角氏の手により世の中に産み落とされたスペースインベーダーは、『元祖シューティングゲーム』と称され、今年35周年を迎えました。
その進化は留まることなく、Gene(遺伝子)は次世代へと受け継がれています。
これからも、「スペースインベーダーはいつの時代も懐かしくて新しい」―― そんな感動をみなさまにお届けしてまいりたいと思います。


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